思いを形に。ご遺族様に1番寄り添えるお手伝いを。
今回は、朝日町で葬祭業を営む高松葬祭の高松真一さんにお話を伺いました。高松葬祭は朝日町に古くからある葬儀屋さんであり、これまで多くの故人様・ご遺族様に寄り添うサービスをされてきました。
高松さんの経歴を教えてください。
会社員として勤めながら家業を手伝っていたのですが、昭和60年に愛知県に1年間修行に行き、平成4年に家業に専従し、平成19年に高松葬祭の代表取締役になりました。
これまで多くの葬儀を執り行ってこられたと思います。高松さんが1番大切にしていることは何でしょうか。
ご遺族様の目線に立って考えることを1番大切にしています。故人様を送る際、派手にしたい方、地味にしたい方、ご希望金額の範囲内で送りたい方などご遺族様のご意向に沿った葬儀を執り行えるよう努めています。ご遺族様とお話をする際、「カーネーションやバラが好きだった」「よくこういう曲を聞いていた」などご遺族様の人となりを耳にすることがあります。そういったお話を基に、どんな葬儀だったら故人様・ご遺族様に喜んでいただけるかを考えます。あえてご要望をお聞きせず、お話の中から、私なりに故人様・ご遺族様に喜んでいただける葬儀になるよう努めています。
故人様・ご遺族様に丁寧に寄り添っておられるのですね。とても大事なことだと感じました。そのほか会社として大事にされていることはありますか。
昔から友引に葬儀を行うことは縁起が悪いと言われていますが、お通夜は行われますので、弊社ではどんな時でも対応できるよう年中無休としています。また、業務には、受注、搬送、ご遺族様との打ち合わせ、納官、装飾、葬儀の司会、アフターケア、金銭管理などいくつもの業務があります。搬送は力仕事の部分が多いので主に男性が行いますが、それ以外はスタッフ全員が業務を行える形をとっており、故人様との最後のお別れを十分にサポートできる体制を常にとっています。
なるほど。会社としての休日が無いのは大変ではないでしょうか。
故人様・ご遺族様を十分にサポートできる体制が第一と考えています。会社としての休日はありませんが、シフト制でスタッフがしっかりと休みを取れるようにしており、月に決められた日数休めるよう、安心して働ける環境も重視しております。スタッフ全員が全ての業務を行えるからこそですね。また、育休復帰率100%など仕事と子育てを両立できる環境を整え、女性スタッフ比率は50%を実現しています。会場装飾やご遺族様との打ち合わせなど、女性ならではの丁寧な心遣いも大事だと思いますので、女性が働きやすい環境も心がけています。
サービスを第一に考えながらも働きやすい職場というのはとても魅力的ですね。バスも運行されているとお聞きしました。
そうですね。平成28年9月より弊社の関連事業として「株式会社ひすい野バス」を設立しました。他のバス会社をご利用になられる際、都合がつかずバスが出せないこともあるかと思います。弊社であれば自社バスを持っているので、ひすい野ホールを起点とするという条件はありますが、親族の送迎に弊社スタッフが自ら携わり、安全・安心な送迎サービスをご利用いただけます。
葬儀屋さんは意外と力仕事が多いとお聞きしたことがあります。実際はどうでしょうか。
今は自社のホールで葬儀を行っていますが、ホールが建設される以前はお寺やご自宅での葬儀が多く、棺やお花を持っていくのが中々大変だったと思います。当時は、外に広げるためのテントも持っていきました。今は、ホールが建設されたこともあり、力仕事が減ったと感じています。
このお仕事のやりがいについて教えてください。
やりがいとなると中々難しいですが、故人様の葬儀を無事終え、ご遺族様から「ありがとう」の感謝の言葉をいただくと嬉しい気持ちになりますね。
葬儀以外での取組はされているのでしょうか。
先日、ひすい野ホールにて能登半島地震追悼復興支援として「思い出を形に」をテーマにイベントを行いました。当日は能登半島地震追悼として長興寺様の梅花流御詠歌(ばいかりゅうごえいか)のほか、柴田理恵&室井滋トークショー、シンガー英樹ステージライブやキッチンカーなどの飲食ブースを設け、来ていただいた皆さんに楽しんでいただけるイベントを行いました。また、復興支援金を募り、朝日町社会福祉協議会を通じて日本赤十字に贈り、皆さんの思いを形にさせていただきました。
Instagramを拝見させていただきましたが、皆さん楽しそうな顔をされていましたね。とても素敵なイベントと感じました。最後に葬儀屋という仕事について高松さんの思いをお聞かせください。
これまで多くの葬儀を執り行い、様々な悲しみを体験してきました。大切な方を亡くされた悲しみの受け入れは簡単ではありません。1番悲しみを和らげることができるのは、ご親族様や知人友人の方々だと思います。ご遺族に対して話し相手になってあげ、ともに涙することにより少しずつ心を開き、歩み出していけるのだと思います。葬儀屋は大切な方を亡くされたご遺族様の思いを形に、故人様をお送りするお手伝いをさせていただくものと考えています。
私自身も少しでも悲しみの傷を癒すことができないか、大切な方を亡くされた悲しみをどのように受け入れれば良いのか、自害を選択する方を救えないだろうかと常に思い、シンガーソングライターの川久保秀一様に作曲を、明石敏子様に編曲をお願いし、1曲の歌を作成しました。中々伝えることができない言葉を歌に込めました。1人でも多くの方の力になれれば嬉しいです。
この活動はSDGsの目標である「3.すべての人に健康と」「8.働きがいも経済成長も」に繋がります。高松さんのお話を聞く中で、『大事なことは自分たちが何をやりたいか・自分たちの行動をどう感じるかは見てくれている方々であり、1人でも多くの方の心に響くことをしたい』とお聞きしました。亡くされたご遺族のことを1番に考えておられ、葬儀業以外の取組も非常に魅力があると感じたのは、高松さんの熱い思いからだと感じました。これからも『思いを形に』届いてほしいですね。
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